2017年4月22日〜23日 大鏑山へ単独テント泊で(後編)

大鏑山へ単独テント泊で(前編)はコチラクリック

 

DSC04775.jpg

もし大鏑山の山頂の雰囲気が良ければ

そこでテントを張ろうかと考えたが

やはりこちらのP1074のほうが素晴らしい。

なので15時7分、再びこのビューポイントへ。

 

天気予報でこの付近の標高1000Mの

風速を見れば、10m〜11mとあるが

それほど風もない。

ふきっさらしの稜線ではあるが、矮小ブナが

数本立つ場所があったのでそこを寝床に選んだ。

 

DSC04776.jpg

今回の山行のもうひとつのイベントは

このガチな女一人のソロテント泊だ。

単独山行でテント泊はしたことはあるが、

ここまで極端にマイナーな山域での

単独テント泊は初めてである。

 

夜、怖いだろうか。

率直なところそこが気になっていた。

3月にこのルートへ

テントを背負ってトライした時は、

一週間前から緊張して、食欲はなくなるわ

お腹は連日下しっぱなしで大変だった。

 

それでもこのルートは単独で

歩きたかったので

怖くて死ぬことはない!と強引に

自分を説き伏せて挑んだのだが結局、

天候イマイチで撤退したのだった。

 

前回、さんざんナーバスになったせいか

今回は割と落ち着いて

出発の日を迎えることができた。

どういう心理のカラクリか知らないが

前回の経験もムダではなかったなと考えると、

あの撤退も、極度の緊張も

ひとつの進展の形だったのだろう。

 

DSC04777.jpg

日没は確か17時30分ごろだ。まだ16時前だし

今日の居住空間を作る時間は十分ある。

風はときおり強く吹く。

まずは本体にザックを入れて重しにし

ポールを差し込む。

 

DSC04780.jpg

仕上げにフライシートを被せ、

割り箸で作ったペグで固定して完成。

トータル30分ぐらいか。

神室連峰の展望を楽しみながらの作業。

 

DSC04781.jpg

傍らでは、今日明日の水作り。

新雪があったのでラッキー。

 

DSC04782.jpg

忘れちゃならない、ビールもキンと。

定番のエビスシルクと、

雪山で飲みたくなるコーラと。

 

DSC04787.jpg

西から雲が広がり始め

小雪がぱらつき始めたので

テントに入る。正面は大鏑山だ。

 

DSC04783.jpg

本日のメインの鍋は、メスティンにぎっちり

具材を詰め込んできたので、あとはこのまま

ガスにかけるだけ。

 

DSC04785.jpg

予定では豚バラと白菜のミルフィーユ風鍋だったが

思いのほか白菜が高かったのでキャベツにし、

豚コマとマイタケを詰めてきた。

 

味は、具材からダシが出るだろうと特に

鍋の素を持って来なかったが、

期待程に彼らは仕事をしてくれず、

何とも微妙な味の鍋だった。

シメにおにぎりを入れてオジヤにして

炭水化物の摂取完了。

 

DSC04789.jpg

ラジオは宮城のデートFM。

iPhoneにダウンロードしてきた映画を見ながら

ただ一人の山の夜が更けていく。

風がテントを揺らすが、

割り箸ペグがいい仕事をしてくれて不安もない。

 

気温はマイナス1度〜2度。

今回、荷物を絞りたくいつもの#1のシュラフを

#2にして重さを半分以下にしたのだが

これが寒くて寒くて全く眠れない。

#2のコンフォート温度は0度だが

私には寒くてダメだった。

 

着れるものを全部着込んでも寒く

銀マットをシュラフに巻き付けても寒い。

結局一睡もしないまま

起床時間を迎えることになるが、

眠れなくとも横になっているだけで

疲労はだいぶ取れるものなので

あまり気にならない。

 

それよりも、おかげで夜中に満天の

星空を見ることができてラッキーだった。

夕方に空を覆った雲は全て取れていて

足元から全天が星だった。

 

そんなわけで

夜中、怖いだろうかという当初の不安だが、

まったく怖さは感じなかった。

最高に気に入った展望地にテントを

張れたこともあり、とにかく楽しかった。

 

DSC04791.jpg

4時の時報を聞き、どうせ眠れないので

早いが起きることにした。

湯を沸かしてコーヒーを。最高に旨い!

朝ご飯にラーメンを予定していたが

相変わらず食欲はないので、

おやつの蒸しパンとキンカンで朝食に。

 

5時16分、日も昇った。

大鏑山は朝日を受けているが

神室連峰には厚い雲がかかっている。

 

DSC04793.jpg

フライシートは白く霜が張り付いている。

外に放置していたピッケルや

スコップは、雪から抜けないほどに

凍っていたのでポットの湯をかけて

ひっこぬいた。

 

DSC04798.jpg

テントを畳んで6時7分。

朝日は差すものの、鉛色の雲があったり

青空が覗いたり、空は落ち着かない。

昨日の展望が効くうちに登頂して本当に

ラッキーだった。

 

DSC04802.jpg

6時10分、下山開始。

P1074から昨日登ってきた稜線を眺め

ルートの作戦会議。

 

DSC04804.jpg

昨日の薮漕ぎポイントだが、薮の露出した稜線の

雪庇が落ちた後の状態を見れば

今朝の雪の締まり具合からして

雪道が使えそうに思えた。

 

DSC04807.jpg

昨日とは比べ物にならないほど

雪が締まっていて、登山靴は

まったく沈み込まない。

 

DSC04810.jpg

亀裂があまりに恐ろしい場所は

薮に逃げ込む。

 

DSC04812.jpg

6時37分、当初のテント予定地。

今日は昨日よりも風もあり、不気味な

暗雲も空のフチにある。

予定通りここに一泊してこの天気だったら

果たして山頂アタックする気になれたろうか。

 

DSC04815.jpg

昨日の薮ポイントも、今日は

雪庇ロードを使う判断ができたので

楽に通過できた。

 

DSC04818.jpg

雪の具合が怪しいところからは

薮に入る。途中、今年初の

ショウジョウバカマ発見。

里山で見るより遥かに小さい。

 

DSC04820.jpg

7時27分、県境尾根から鉄砲平へと

小沢を渡る。この沢を渡れば

異世界から自分の本来の世界に戻ってきた気分だ。

 

DSC04825.jpg

鉄砲平では小雪が吹き始めた。

しかし空には青空があったりする。

 

DSC04826.jpg

もうひとつ小沢を越えれば、

だいぶ安心できる世界に近づく。

 

DSC04839.jpg

8時20分、宮城と秋田の県境稜線から

シンクロブナがある稜線へ下りていく。

ガスが一時的に尾根を渡る。

 

DSC04841.jpg

鬼首トンネル上のピークを過ぎるころ

空には青空が戻ってきた。

風は相変わらず強い。

 

DSC04848.jpg

さて、最後の難関の薮こぎ。

雪があるときと違い、視界が余計に悪い。

違う尾根を下りていきそうになり

直前で気づいてルート修正。

道路が近い。

 

DSC04849.jpg

9時56分、トンネル脇に帰ってきた。

 

DSC04855.jpg

帰りは、雄勝のほっと館でのんびりと湯に浸かり、

下山しようやく回復した食欲につきあって

湯沢で回転寿しを頬張り、

それでも飽き足らず、十文字で

ラムレーズンサンデーを。

 

今シーズンの締めくくりに、念願の

大鏑山登頂と

そしてガチな1人テント泊が叶って

さながら自己ベスト更新でシーズン終了

と言ったところか。

嬉しすぎる春である。

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コメント
 構想5年の山行お疲れ様でした。テーマを持って山に挑んでいる姿を大変
羨ましく思っています。この冬は雪が少なかったですが、鳥海山域は雪消えが遅くたっぷりの雪が残っていました。場所によってだいぶ違うんですねえ。
 私は単独行での雪上テント泊など考えたこともなかったですね。でもなかなか面白そう。雪上泊では雪からいかに断熱するかが安眠のポイントですね。エアマットやシュラフカバーを上手く使うといいと思います。20年以上前ですが、春の焼石で、朝起きたらシュラフがぐっしょり濡れていたことがありましたっけ。カッパを着て寝ていたので気づきませんでした。グランドシートに小穴があいていた事が原因でした。
 私も今年は神室山域にいかに挑戦するか思案中です。なにせ今年の勤務地は雄勝町ですから。
びんちゃんさん、こんばんは〜。
大鏑山の地味さはさておき、目指す山行が叶うのは
とてもうれしいことですね。
神室山域は、現代こそ人の社会から距離がありますが
山中そこかしこに時間を超えた人の生活感があり
不思議な魅力がありますね。
できればタイムスリップでもして
900年〜1000年ほど前の
この山域を見てみたいものです。
  • ばりこ
  • 2017/05/07 7:58 PM
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