2017年6月28日 後ろのツル道から女神に会いに

地元の山関係者の尽力で復活した古道、

後ろのツル道。この道は、

今はダムの底に沈んだ旧湯田集落の人たちが

隣の岩手の湯田へと通った炭焼きの道だそうだ。

 

集落がなくなり、集落を見守る三吉さんも

いなくなり、もはや

通う人のなくなった道であったが

数年前からの地道な復活作業によって

女神山へ続く、素朴な

山歩きの道として蘇った。

 

この道は昨年の同じ時分、興味をそそられて

歩いた道だ。その下山後に、

ヒヒパゲという地名を知り、これはまた

その謎めいた地名を追ってまた歩かねばと

考えていた。

前回登った時は見落としていたが、

登山口の手前の駐車スペースに、こんな

絵図板があり、ヒヒパゲがどこなのかを

示してくれていた。

 

その絵図の横には石碑。

実を言えば、後ろのツル道だのヒヒパゲだの

なにやら謎めいたような言い回しの地名について

誰か知っている人がいないものかと、

会社の公式ブログに、かの納豆界のアイドルの

名を借りて、この後ろのツル道を紹介した。

職権乱用というやつだ。

 

そしたらば、

六郷登山協会の方がメールで

この道とヒヒパゲについて丁寧に教えてくださった。

わたしはてっきりヒヒパゲとは

コース途上の山かなにかと思っていたのだが

ヒヒパゲは後ろのツル道から見える

崩壊地のことであった。

 

名前がついているからには

村の人にとって、重要な目印か

何かの役割を果たしていたのだろう。

後ろのツル道は、尾根を辿る道であるが

これとは別に沢を使った道も2本あったと

六郷登山協会の方は説明してくれた。

 

カナクラ沢ルートと、白糸沢ルートである。

雪のない季節など、最短で

岩手へ抜けられるこの沢ルートが

使われていたようだ。そして

この沢ルートに挟まれるようにして

ヒヒパゲがある。

 

9時、あったか山を過ぎてすぐにある、

ダム脇の登山口をスタート。

あいにくの小雨である。

 

標高差150mほどの杉林の急登が

スタートからすぐに始まる。

うっそうとした杉林は、天気のせいもあって

ひとりだと心細くなりそうだ。

 

9時16分、かつての三吉神社。

村人とともに引っ越されたあとだ。

 

三吉さんを過ぎると、杉林から

雑木林となり、周囲も明るくなる。

 

春はいつのまにやら初夏。

ツクバネウツギが咲き始めている。

 

小指の先ほどの小さな

スジオチバタケ。

 

よく踏まれてきた古道は歩きやすく

落ち葉も堆積し、足にやさしい。

真昼山地の、秋田から岩手に通う古道は

ほかにもあるが、どれも

突然つまづくような木の根や

石がほとんどなく、足の裏にやさしい。

 

9時39分。オトシの三角点。

オトシとはまたなにを意味するのやら。

誰かがここからうっかり

転がり落ちたとか?

このあたりから、あまり傾斜の少ない

尾根歩きとなる。

 

ブナも出始めた。

 

ガスも出始めた。。。

下界から美郷町による

熊警報が聴こえてくる。

親子グマが出たので、注意を呼びかけていた。

このルートも昨年、親子グマが目撃されている。

 

普通の1頭グマならまだしも

さすがに昨今のモンスターペアレントも

かわいく思えるほどの母親グマの攻撃性を

想像すると、絶対に遭遇したくないなと

考えながらも、先を行く。

 

ムラサキヤシオは、

昨日の雨でだいぶ傷んでいたが

それでも華やかな色彩は目を引く。

 

10時23分、熊見平。

樹林帯からぽっかりと出る展望地だ。

ここから女神山や、反対側には

御嶽山が見えるのだが

あいにくこの視界。

 

熊見平からやや降って登り返す。

 

途中、トレランの男性一人とすれ違う。

まさかこんなマイナーな道をトレランしている

人がいるとは思いもしなかった。

 

10時42分、のぞき窓。

 

のぞき窓からは御嶽山方面が見える。

 

そして写真の真ん中の崩壊地が、

かのヒヒパゲだ。県境稜線直下にある。

麓の絵図では、この後ろのツル道がある尾根を

「大ピラ」と呼んでいて

おそらくピラはアイヌ語が語源で

崖を意味しているのだろう。

 

とすればシシパゲもアイヌ語から

来ているのだろうか。

ざっくりとウエブで検索すれば

パゲに該当するアイヌ語では

「〜の頭、頂点」

パだけだと「〜頭」が見つかり

シシのほうは「のける」が見つかった。

 

シシはヒヒパゲだったりブタパゲだったりで

どれが本来か知らないが

ススパゲとはどこにも記載されていないので

秋田弁特有の「さしすせそ」が

「すすすすす」になるような遍歴は

なさそうだ。

 

さらっと浅く検索したアイヌ語なので

こんな単純なものではないかもしれないが

沢筋の道がこのシシパゲを避けて通っているので

シシ=除けるで

「避けて通る頂上」のこじつけが

まかり通りそう。なにが正解かは知らない。

 

ムシカリの整列。

 

10時50分、カナクラ鞍部。

この鞍部を乗っ越して、おそらく

信倉沢ルート、カナクラ沢ルートが

交差したのかもしれない。

 

ツル道は県境尾根からの枝尾根の

山腹を巻いて行く。

見下ろす斜面の森がとても美しい。

 

オサバグサも咲き始めていた。

真昼山地で見られる貴重種だ。

 

マイヅルソウが

センターを務めていた。

 

県境尾根に乗るとやがて、

若干むりやり、登山道は尾根に出る。

かつての道がこの尾根にあったかどうかは

わからない。尾根道になると

ここまでの歩きやすい道は、伐採したばかりの

灌木に足を取られやすい道となる。

しかし、展望が素晴らしい。

女神山はあいにくガスのなかだ。

 

眼下には美郷町か。

 

道は、ザレ地を横切って再び

樹林に入り、歩きやすくなる。

 

11時25分、女神山登山道分岐。

途中、タケノコを取りながらでもう昼近い。

小休止しているうちに雨がぱらつきはじめた。

今日も女神山登頂は、昨年同様みおくることにした。

 

しかし、少しトレースを伸ばしたいので

女神山のブナ見平方面へ歩いてみる。

小雨はブナの葉の傘でしのぐことができた。

ここまでの、ツル道は歩きやすいとは言え

実用一点の色気のない道であったが、

登山コースとして整備されている女神山界隈は

打って変わって、どこか華やかだ。

さながら、女の子の部屋にでも入ったかのような

たおやかさがある。

広めのゆるやかな道は、植物に縁取られ

どこかメルヘンチックだし。

 

ブナの花が実をつけていた。

それでも今年は花は少なそうだ。

 

ブナ見平。思わず歓声があがるほど

素敵な場所だ。

 

ここでランチとする。

採って来たタケノコを茹でる。

 

これでカップラーメンを。

採りたてのみずみずしいタケノコが

ぷりぷりとしていて絶品だ。

食べ終わる頃、雨は本降りとなったのと

気温がかなり下がっていたので

雨具を着込んで下山とした。

 

14時17分、下山完了。

本日の収穫。

 

 

 

 

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