矢留山岳会の8月会山行はやっぱり沢。
岩手県の松沢を遡行してきた。
メンバーは齋藤、三浦、橋爪、松橋、武藤、
秋田山岳会のKさん、そして鶴岡。
昨日はかなり雨が降り、朝は雨がぱらついたが
入渓から15分ほどでF1。
齋藤と松橋が先に登って、ロープを
出してくれたのでありがたく
トップロープで。
温泉が湧いているが、沢水は普通に
最初の滝の2段目を超えると
微妙にゴルジェっぽい。
ヘつるなり、じゃばじゃば行くなり
好き好きに進む。
小さな滝だが美しい。
釜が深そうだったので
左岸の階段をあっさり登る。
しばしゴーロ。
ゴーロの中にまさかの豆腐岩。
ほっとけないそのフォルム。
その佇まい。
さっそく何かしたくなる人。
先ほどの滝から20分か30分ほどで
目当ての「大滝」。
なかなかかっこいいぞ。
釜は松橋が浸かってみたところ
腰ぐらいまで。
右岸を登る。
はい、待ってました。
齋藤リーダーのロープ。
主にわたし鶴岡と橋爪、Kさん、
使わせてもらう。
この滝が、最初の登りはともかく
最後の抜けるところで
水量が多くって、あわわ、となる。
三浦さんからもお助けロープを
出してもらい、至極安全にシャワーを楽しむ。
大滝は3段、ありまして
その3段目の滝の中程が水量多く、
そこをトラバースしなければならず
ちょっと気合いの要るところ。
ここね。
気合。だれも落ちずに通過。
気合のシャワートラバース、
上から見たところ。
さて、シャワーを浴びたあと
用意されていたのが
鶴の湯別館か、と言いたくなるような
極上の白濁の野天ぶろ。
あちこちにも温泉が沸いていたが
どこもボコボコと湧き出てきてできた風呂で
熱くてはいられなかったが、
一箇所だけ、源泉掛け流し2段の湯が。
ほどよい湯加減で、動きたくないほど快適。
いい湯だったね。
しばしナメ。
この先大きな滝はなく
せいぜいこのくらいの小滝というか
段差というか。。。
超える滝がないので
ときどきボルダリングを
はじめるオッサンず。
だいぶ標高も上がってきて、
沢も真水になり温泉臭はなくなった。
爽やかな夏の渓流。
長いゴーロ登り。
もうひとつ滝があれば
申し分ないのだが。。。
ここを超えればもう斜度が緩む。
沢が穏やかな平坦となり
笹とモロビが左右から出迎える。
モロビの甘い香りが良い。
この沢は最後の詰め上がりの藪漕ぎが
ないのだ。
そして我々が飛び出たのが
ここ、栗木ケ原湿原。
冬の三ツ石山から、ぽつんと広がる平原を
見下ろして、行きたいなと思っていた場所。
とにかく広い。
ちょうどキンコウカが咲きそろう。
一面、黄色に染まっていた。
湿原にはポツポツと
池塘が点在していて、ミツガシワの
葉っぱも。
とにかく美しい。
とにかく「ハウルーッ」な湿原だ。
登山道もないので誰もこない、
雲上の秘密の花園。
湿原はフカフカで、誰かが歩くと
振動が伝わるほどに柔らかだ。
ヒメシャクナゲ、チングルマなども咲くようで
今は綿毛や実となってキンコウカに
ステージを譲っている。
下山は地形図にはない小道を1時間30分ほど。
シャワークライミングあり、
温泉あり、秘密の花園ありで
楽しい1日だった。
]]>
神室山へ久々に。
一泊したかったのだが、下界の用事が立て込んでおり
日帰りで役内口から登りを西ノ又コース、
下りをパノラマコースでぐるっと。
登山口は工事があるのかいつもの
駐車スペースが狭くなっている。
天気がいい割には入山者は少ない様子。
ーーーコースタイム(ゆっくりめ)ーーーーーーー
8:00 出発
9:50 不動明王
11:25 御田の神
11:54 パノラマコース分岐
12:08 山頂〜ランチ
12:40下山開始
13:38前神室
15:40 下山完了
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーコース注意点ーーーーーーーーーーーーー
西ノ又コースは沢沿いの登山道が
ところどころ崩壊していて、分かりにくい。
雨などで増水の危険があるときは
こちらのルートは使わないほうが安全。
また急な山腹の巻道が多く、
落ち葉がたくさんあるので滑りやすい。
沢の渡渉もあるので十分に注意を。
初心者は経験者と同行が安心。
まだところどころに雪があり、
斜度があるとキックステップなしには
登れないので、
ソールの硬い靴がおすすめ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日は暑くなるぞと、気合をいれて出発。
西の又コースを登りに。10分ほど林道を歩く。
林道が終了しようやく山道になる。
登山靴は、やっぱり斜度のある不安定な
地面のほうが格段に歩きやすい。
出発から10分ほどで第一渡渉点。
吊り橋が架けられてある。
沢沿いの登山道は
二年ほど前に比べるとまた崩壊点が
増えていた。
山腹に巻道もあったが、面倒なので
ゴーロを歩く。
雪解け水で水量が多く、
岩をへつるようにして進む。岩に
ボルトが打たれていたので助かった。
おなじみ、倒木ポイント。
第二渡渉点。
結構ゆれる、楽しいアトラクション。
第二渡渉点の吊り橋を渡れば
林床にはユキザサが見頃だった。
つまり食べごろは過ぎてしまった。
さて、このコース、
沢沿いの道(ほとんどゴーロ歩き)が終われば
お次は巻道がこれでもかこれでもかと続く。
それがまた、際どい巻道で
よくぞまあ維持されているものだと
感心するほど、際どい。
ここも、一応、道。
今の季節だからか、昨年の落ち葉がまだ
たくさん道にあって滑りやすい。
おなじみ
「老いて猶かむろの
道に汗流る」by.由喜さん
三十三尋の滝手前、
沢を横断するのだが、
ここがちょっとわかりにくく、
つい上流へ向かいがち。
ここは対岸に道があるので要注意。
三十三尋の滝が見えてくると
急斜面を下る。
見事な滝。昔はここで
水垢離して登ったのだろう。
対岸へ渡る。
水量が多くてここはストックを使って。
ハイカットの登山靴にスパッツで
一瞬なら浸水せずに渡れる。
急登をちょっと登れば
不動明王の祠に。
手を合わせてお参りを。
御不動さんの少し上に水場がある。
塩ビパイプが引かれてある。
水量が少ないときは、ときどき
詰まりがあるので、棒でつつくと
復活する。かも。本日はそれで水量復活した。
山頂直下の小屋前の水場は
沢を150mも下るので実質ここが
最後の水場と考えたほうがいいかも。
さてここから胸突き八丁。
ひたすら登る、登る、登る。
だらだらした斜度よりも
かえって清々しい。
コヨウラクツツジ。
ウリハダカエデの花も見頃。
かわいいでしょ。
斜度はきついが、
がんがん標高が上がって良い。
前神室が見えてきた。
下山はあちらを通るのだ。
・・・遠いよ。
1200m付近で雪がでてきた。
アイゼンをつけるほどでもないが、
この季節は、キックステップができる靴が
おすすめだ。
この一帯は原始的なブナ林が
楽しめる。
ようやく斜度が緩んで
まもなく御田の神だ。
御田の神から前神室。
つくづくこの山域は、主峰よりも
脇役の山のほうがかっこいい。
御田の神。
ヒナザクラが見頃だった。
このあたりは、もう少しすればトキソウ
見られる。
御田の神付近は残雪。
窓くぐりへのルートは
特にテープなどもつけられていないので
ルート注意。
あの残雪の真ん中が窓くぐり。
窓くぐり直下は結構な斜度で
キックステップで。
夏用のハイキングシューズだと厳しいかも。
窓くぐりはまだトンネルには
なっていなかった。
だが、窓くぐりから一歩踏み出せば
神室の主峰が目の前だ。
ちょうどカタクリが見頃でもう!
ピンクの絨毯に乙女心テンションマックス。
シラネアオイも咲きたて!
久々の神室山。
誰もいないのでのんびりと。
目の前のかっこいいのが
小又山、実は神室連峰の最高峰で
主峰よりも2メートルばかし高い。
そのうえ、ピークが明確でかっこいいとくる。
さて、下山。
怪しげな雲も出てきたので
若干、焦る。
前神室山。
こちらもね、主峰よりもかっこいいんだわ。
1342メートル。
貫禄ありすぎなその姿よ。
けどこれから登るんかい・・・。って
気分にさせる。
前神室に到着したころ、
北西方面に雨雲が。見れば局所的に
結構降っている様子で、雷まで聞こえてくる。
こっちくるなーと思いながら下山。
今年も見られました。
カタクリの白花。
割とこちらのコース、
藪が出ている。そろそろ刈り払い入るかな。
さきほどの雨雲はどうやらこっちには
来なかった様子。
エゾハルゼミとときおりツツドリ。
今日はがっつりコースと暑さで
かなりバテバテ。
塩とツムラ68はこれからのシーズンは
マストアイテムだ。
ここまでくれば
あとはひたすら下るだけ。
パノラマコースはこの先が
急斜面になるので、今日はロープ持ってきた。
おかげでがんがん下りてこれて
楽できました。
人が少ないときはオススメです。
ただし皮手袋ないとロープで火傷します。
皮手なければエイト環もしくは
カラビナにムンターで。
]]>
年明け最初の山はここ数年、
地元平鹿の金峰山だ。正月2日に登ってきた。
9時30分、除雪終了点からスタート。
たぶん、この積雪では除雪車は来ないだろうと
ここに駐車していく。
例年はこのまま、林道を明沢ダムから
登山口まで歩くのだが、本日は正月だ。
表参道を使うのが礼儀だろうと、
車道をスノーシューを小脇に抱えて7分ほど。
林道に入ってスノーシューを履く。雪少な!
10時、出発だ。
右が爺杉。左が姥杉。
おばあさんがおじいさんをやや
敬遠ぎみなのが味わいどころだ。
りんご園の作業道を時折ショートカットしながら
40分ほど登れば入山口に着く。
このあたりはこのコース一番の展望となる。
南には雄長子内岳と雌長子内岳。
平鹿平野が広がる。
視界がいいのできょうは
これから登る金峰山もよく見える。
登山口到着。10時39分。
誰か初詣登山しているかと思ったが
新しいトレースはなく。
本年も一番のりとなりそうだ。
このルートは夏道がある。
例年なら雪がもっと深いので
夏道の存在感は全くないのだが、
今年はこのように、よくわかる。
昨年暮れ間際まで採れていたムキタケ。
冷凍食品となっていた。
20分ほど登れば、この特徴的な形の
カラマツが左手に見えてくる。
ルートの良い目印だ。
なめこが!
ツクバネの実も発見。
こちらはホツツジの実。
綿あめ。
斜度はどんどん増していき、
ブナの割合が高くなる。
こんな、もう皮だけのブナもあり、
よくぞこんな急傾斜に生きながらえているものだ。
植物というものは
ちょっとでも生きる可能性があれば
ためらうことも知らず、
迷うことも知らず、諦めることも知らず、
ただ黙々として生きる方向へと
根を張り、枝を繁らせ、立ち続けるものだ。
その前を向くことしか知らない姿が
痛々しいながらも力強いものだなと、
あるいは酷なものだなと、
こういうギリギリな木や、
折れてなお花を咲かせている枝などを
見るたびに複雑に心が動く。
さあ最後の急登だ。
雪が一層少なくなる。
踏みこむ足の裏には
岩や木の根が当たるほど雪が少ない。
スノーシューを脱いでツボ足に。
11時45分、急登を時折滑りながら山頂。
誰のトレースもなくやっぱり
わたしが一番乗りだ。
気温もさほど低くないので
のんびりしていくか。
まずはこの昨年の課題に取り組む。
賞味期限9月に切れているから、早くなんとかしたく。
賞味期限設定のカラクリを知っていると
まだまだ余裕の範疇だ。うまい。
もう一度お湯を沸かして
おしるこを。正月だしね。
12時40分、だいぶのんびり過ごして下山へ。
今日は明沢ダムへ最短で降りるルートを研究。
神社の北から降りるにはやや急だったので、
いつもの裏参道を少し降りてから、山腹を巻いて
北斜面へ。何度も言うが雪が少ない。
ブナが濃くってなかなか良い森で、
着雪して枝が空に美しい。
こちらの斜面、地形図では拾い切れない地形があり、
実際に入ってみないとよくわからない。
広い尾根のはずが痩せ尾根で
雪が少ないものだから藪で通過できそうになかったり。
そして雪が少ないものだから、落ち葉で滑って滑落したり。
ただ、なかなかいいブナの森だった。
明沢ダム手前に到着する。
ここからは林道歩きだ。
途中の沢の倒木が
森の住民の橋となっているようだ。
なんだか面白くて何枚か写真に収める。
この林道沿いにはケンポナシがある。
つい最近発見した。
この見た目カリントウでしかない実、
食べられるようだ。
しかも二日酔いに効くのだとか。
鮮やかな緑の繭はウスタビガ。
ガは大の苦手だが、こうしてじっとしているなら
大丈夫だ。
14時、ぐるっと周って車に到着〜。
のんびりできた。
]]>孫六温泉から田代平の稜線まで、
晴天に誘われてラッセルしてきた。
昨年は孫六温泉は冬季休業していたが
この日は営業していて、孫六温泉までの車道も
除雪がされていた。
ーーーーコースタイムーーーーー
8:28:大釜温泉バス停出発
9:46:登山口到着 スノーシュー装着
10:20:小ピーク940到着
11:50:展望地1170m付近
12:27:稜線の雪原
12:54:下山開始
14:05:登山口 スノーシュー外す
14:24:バス停
孫六温泉にある登山口までは、
除雪がされていて、ところどころ
地面が露出している。
本日の入山者はどうやら先行2人。
スキーと悩んだが、雪が少ないだろうと
スノーシューをチョイス。
こんな天気なのでさぞや
入山者が多いだろうと覚悟していたが
どうやら二人分だけのトレース。
ありがたく使わせてもらお。
取り付きの急登を、
スノーシューを蹴り込みながら上がる。
稜線に乗ってしまえばもう
斜度は緩やかだ。
それにしても雪が少ない。薮を避けながら登る。
おんぶ。
ときどき、こんな腰曲がりの木を
見かけるのだが、どんな事情で
こうなるのだろう。
笹薮が目立つから積雪はだいぶ少ない。
タイミングが合えば
この付近ではキツツキのドラミングが
聞こえるのだが、本日はとても静かだ。
小ピーク940手前の
おなじみのワラワラっと生えている木。
小ピークで一息ついて
一旦下る。
コルを過ぎて登り返しになったところで
熊鈴の音がしてきて先行者に追いついた。
こんな真冬に熊鈴かと若干がっかり。
追い越したところで、先頭ラッセルでは
引き離すこともままならず、
ずっとこの熊鈴に追われて登るのか。
追いついて、念のため熊鈴の女性に
それは熊よけ目的なのかと
やや不躾ながらも質問する。
こんな真冬にまさかなと少しは思ったが
女性はそうだ熊よけだというので、
すまないがと、
ザックに3つも下げているその大きな熊鈴を
しまってもらえるよう伝える。
あなたがしまっている間に
私がラッセルしておきますと、
その先の小さなピークまでラッセルする。
いつもそこで休憩するので
わたしは一息入れ、追い越した二人は
ふたたびラッセル修行しながら登っていった。
熊鈴の音もなくなりほっとする。
さすがにこの界隈ならば熊は
もう寝てるだろう。
仮に起きていたとしても見晴らしもいいし
すぐに気づいてどこかへ逃げるだろうし。
まあ、安全に「絶対」は禁物ではあるが。
さて、ここからはブナの二次林が美しい。
ラッセルトレースはあるのだが
この程度の雪ならば
まっさらな雪原を踏んで歩く醍醐味を
味わいたいものだ。
先行ラッセルはピンクテープを拾ってか
だいぶ遠回りしていることもあり、
それには頼らずコンパスをセットし、
まっすぐルートを一人ラッセルして森を行く。
もはやユキヤナギに。
モフがすっかり雪まみれ。
薄ごろもの天ぷらか
砂糖をまぶしたクッキーか。
ダブルおんぶ。
それにしてもこの森は
いつきても気持ちがいい。
多少ラッセルしたってまっさらな雪を
進む楽しさよ。
樹木の梢は霧氷で白い。
はるか高い枝にピンクテープ。
あそこまで積雪があるのか、風で
飛んで引っかかったのか。
モロビが出てくると
そろそろ1700m越えだ。
モロビの奥へ分け入っていけば
展望ポイント。
乳頭山、秋田駒のラインが一望できる。
秋田駒。さらに田沢湖もきれいに見えた。
熊鈴をしまってもらった二人が
追いついてきてここの展望に歓声をあげる。
ここで満足したらしく
あるいはラッセルに参ったらしく
ここでもう下山するとのこと。
田代平の稜線まであと標高差100mほど。
樹木もだいぶ低くなり
霧氷の梢が頭上に近くなった。
12時過ぎてお腹もすいてきたころ
視界がひらけてきた。
目の前は青空だけとなる。
だいぶ雪が少ないかな。例年だとあと
1メートルはあったような。。。
うさぎ1匹歩いていない。
こんな晴天に独り占めの贅沢。
振り返ると田沢湖と秋田駒の男女岳。
今日はあちらにも登山者がいるだろうか?
数年前の12月29日もこんな晴天で
リフト尾根から男岳に登ったことがある。
あの日も誰もいなかったっけ。
乳頭山。
今日はあちらは風も強そうなのと
そもそも時間がないので行かない。
秋田駒。
雪山のなんちゃってサンゴ礁。
天気もいいし外でランチ。
13時に下山開始。
小ピーク940の登り返し。
ここまでくれば、あと少しで下山完了だ。
温泉の香りが時折漂う。
1時間ちょっとで下山完了。
雪山のスノーシュー下山は早い。
]]>
28日の土曜日は、オリジナル企画で
冬の定番コースは、ゆっぷるそばの
赤ランプ灯を林道に入り、除雪終了点から
明沢ダムを経由していくのだが、
林道歩きを省略するルートを考察する。
いつも林道を登っていく理由がこの沢だ。
渡る算段をつけるのも面倒で、そして結局
林道が楽なのでここを渡って早々に
金峰山の主稜線を目指すことを避けてきた。
除雪終了点からほどなく、
沢の幅がぐっと狭まるポイントがあって
そこを飛び越える。
沢を越えると、昔の作業道跡が山腹を
登っていた。稜線に出るともう道はない。
雪がこんな少量なのでとっても歩きにくいが
とりあえず小ピークまで行ってみる。
その小ピークから、
金峰山の稜線上の小ピークへ
行くルートだ。だが稜線に出ると雪もなく
薮が出てきたうえに、クマの落し物もあったので
ルートの算段もついたので
今日は引き返して大人しくまたいつもの
道を進むことに。
例年ならば、ふかふかの新雪を
ラッセルしているのだが、
今日はワカンをつけるにも微妙な雪。
雪は半分凍っていて、さりとて
私の体重に耐えられるほどには凍り具合が弱くて
とっても歩きにくい。
明沢ダム手前、堰堤を過ぎたところに
地形図にはない橋がある。
林道をショートカットするなら
この橋から急登に取り付いて稜線に
上がってしまうのもいいかもしれないが
やたら急登なので、修行ルートではある。
除雪終了点から30分ほどでダムだ。
ここまでくれば金峰山が見えてくる。
落葉した林から山の本体が透けて見えている。
このダムを少し過ぎたところ、
右手に空き地のような平坦な空間が出てくる。
杉林が広がるところだが、そこから
山頂へ向かうと、雪のシーズンは手っ取り早そうだ。
今日、試すには雪が少なくて見送ることにした。
素直に林道を通ってこれば約1時間。
登山口に到着。
雪がないなあ。
鳥居をくぐって山道に入っても
積雪量ときたらこの有様。
ナメコが。
やや遅かったか。
金峰山から真人山、つまり
わたしが勝手に言うとことの平鹿三山一帯は
今年、キノコブームだ。
取り付きの急登を登りきると
ブナの森がやさしい色彩で出迎える。
それにしてもこの季節、
根びらきが見られるとは。
雪が多ければ直登だが、
歩きにくそうなので夏道をいく。
山頂直下はすっかり雪が消えている。
まるで11月の景色だ。
取り付きから20分か30分ほどで山頂だ。
境内の手水は凍っている。
神社前を走る岩脈も凍っている。
冬のミルフィーユ。
ちょっとお邪魔。
ランチタイム。
山頂のプレートがないなと思ったら
神社入り口に置かれていた。
記念撮影したい方はこれを使いましょう。
さて、下山は表コースへ下りていく。
山頂直下がとにかく急。
新雪ならば楽しい下りだが、
雪もないので慎重に木につかまりながら
下りていく。
振り返ると、山頂の三角っぷりがよく分かる。
先週までのキノコ祭りは終わったか。
先週は雪を使って山腹を巻いて
初ルートをとったが、今日はその雪もなく。
登山口到着。
リンゴ園だったが今は木も切られて
見晴らしが良い。
リンゴ園を作業道を下っていけば
アップルロードに出る。
そこから10分弱、歩けばゆっぷる。
ゆっぷるから赤ランプ灯の林道に入り、
車に到着。くるっとコース。まったりできた。
]]>
積雪期の山歩きはアプローチの問題もあって
今日はガイド企画で真人山スノートレッキング
だったのだが、あいにく肝心の雪がなく中止に。
とはいえ天気もいいし、ということで
太平山の前岳へ。
金山滝ルートは初めて。
駐車場はこの奥の、登山口にもあるのだが
すでに満車のよう。
この第二駐車場ですら満車に近い。
この季節にこんなに入山者がいるのかと
さすがは秋田市近郊の山だなとかなり驚く。
県南なんてほとんどの山はこの季節、
貸切だ。
人気ぶりにじゃっかん及び腰ながらも
遅いスタートなので、人はすでにいない。
普段通り静かな山歩きではある。
登山口までの道すがら、
まっすぐで立派な杉があって「親杉」。
昨日は平鹿金峰山ふもとで
「爺杉・婆杉」をみてきたばかりだ。
さて登山口。苔むした風情ある橋に
ときめいたがよく見れば
通行止め。崩壊の危険があるようだ。
なのでこのブロックを渡っていく。
ここで標高100mほどなので
今日は久々にがっつりと674mの登りだ。
ブロックを渡るとすぐに
急登に階段がつけられている。
階段を上りきると
金山滝を見ることができる。
金山滝神社があって
三吉さんと、火結(ほむすび)大神、
祓戸(はらえど)大神が祀られているようだ。
滝のあるような地形なので
もれなくこのように難所である。
雪のシーズンには凍りついているようなので
慎重に。
登り切れば小さな祠が滝の上に。
岩屋にすっぽりと。
道は平坦になって少し行けば
八宗山神社だ。
その先、やや下って渡渉。
丸太は滑りそうでその下の岩を通過した。
登山道らしくなるも
急登で「スベル」の注意書きの
あまりにストレートな注意喚起と
書体が地味にツボる。
さて前岳までのこのルート、
緩急あっていい感じにメリハリのあるコース。
急登が3回ほどでてくる。
ここが第一急登と呼んでおこうか。
100mちょっとの急勾配を登る。
急勾配のあとは、遊歩道のような
なだらかな山道がしばらく続く。
林床にはエゾユズリハが多い。
実をつけていた。
一度、伐採が入ったからか
見事な赤松が随所に見られる。
赤松のほかにも
信仰の山なんだなと思わせる石仏も
随所で登山者たちを迎えてくれる。
291の三角点。
登山道の脇の小ピークにある。
踏み跡があるので見落とさないだろう。
標高があがるにつれ
この立派な赤松の林にもちらほらと
松枯れに蝕まれた木が出てくる。
松がれで朽ちた松の根元を
クマがほじった跡。
いつか倒されそ・・・。
ずらりと石仏の小径。
信仰の山ならでは。
さてここから第二急登のはじまり。
きりっとした急勾配はむしろ
ぐんぐん標高があがるので登りがいがある。
昨日、微妙な積雪の金峰山を難儀して登った分、
今日の急登は素直な登りやすい道に思える。
そして再び平坦な道。
昨日の雪なのか、霰なのか
ざくざくとして凍っているので
とっても歩きやすい。
そして第三急登。
先発登山者に追いついた。
金比羅さんも祀られているのか?
日本ならではのこの
神様の多さよ。
分岐到着。
ここでオーパスルートと合流する。
オーパスルートはスキー場からなので
営業時間を狙えば標高334mから
スタートできる。
もちろんスキー場脇にもルートがある。
その日の気分で選べる。
主稜線付近は標高もあって
樹木はブナが目立つ。
二次林の細い若いブナが多い。
北側には馬場目岳。
あちらはそれなりに雪がありそう。
さて、最後の登り。
勾配はこれまでよりはゆるいが
結構足にくる。
フィギュアスケートで言うところの
フリー演技後半最後のジャンプで
クワドジャンプ跳ぶような疲労感だ。
きっとこんな状態なんだろう。
全日本選手権真っ只中なので
羽生選手を見守る全国のオカンの
一人としてはどうしても
そういう発想になってしまう。
羽生選手、怪我さえしなければ
おかん目線では今年はそれこそが大収穫だわ。
女人堂跡。
数年振りだが、朽ちかけた鳥居は
昔のままだ。
靄があるが海まで見える。
ぼんやりと男鹿半島や八郎潟も
今日は見ることができた。
さて、山頂へ。
以前12月1日頃にきたときは、ラッセルするほどの
積雪だったが今日はまるで
太平洋側の山域にいるかのような
雪のなさ。
山頂は山腹を巻く道もある。
プチぐるっとコースにするか。
山頂。
あんなに入山者がいたが誰もいない。
中岳を目指した人も多いのだろう。
梢越しに太平山地の主稜線を目でたどる。
奥岳はキリッと鋭い白い三角形。
さて、下山。
分岐まで来たら、ここからオーパススキー場へ。
登山道に雪がついていて
行く手が白く浮き立つ。
登山道脇の杉。
名前があるかと期待したら
何もなく。
夫婦杉とか書かれていそうなところだが。
登山道を挟んで両脇の植生が異なっていて
興味深い。
北側は急峻な地形で、ネズコかアスナロ。
クロベかと思ったが
裏を見ればアスナロだよね?
いつのまにかブナの木が少なくなり
杉も出てくるとまた「スベル」の注意喚起。
オーパスコースの登山口到着。
ちなみにここまで車が入ってこれる。
本日はテクテクとゲレンデ終了点まで歩く。
それにしても12月下旬だし
冬至なのだが、まるで春か初冬のような
秋田の冬の山歩きだ。
]]>
22日は久々にプライベートで
秋田駒へ八合目から男岳へ。
こちら、初めて遭遇の
リンドウ科ハナイカリ。
お知らせ〜〜〜〜
10月1日より3回目となります、
遊学舎での登山塾、参加者募集中です!
19時から20時30分までの
お仕事帰りの登山塾、一回500円です。
3週連続の第1週目はわたし、ばりこの
雪山ステップアップ教室。
雪山が断然楽しくなる、
コンパスの使い方を
今回は、ホワイトアウトナビゲーションを
使って楽しく勉強していきます。
ホワイトアウトナビなんて、
山形県のほぼ中央に月山はある。
いつも鳥海山から眺めているわりに
数十年前に一度登ったきりの遠い山。
標高1984メートル。
出羽三山の主峰であり、山岳信仰の聖地であり
花の名山で知られそれらが示すのは、
夏の週末ともなれば
たぶん朝早く行かないと
駐車できない山なのだろう。
ーーーーーコースタイムーーーーーー
8:20 レストハウス前出発
8:30 御田原参籠所
9:50 仏生池小屋
11:10 月山三角点
11:19 月山神社
11:23 山頂小屋
(ランチ〜コーヒータイム)
13:40 下山完了
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ということで、朝5時半過ぎに横手を出発。
8時前に八合目に到着したが
レストハウス前はすでに満車。
それでもなんとかスペースがあったので
身支度し、8時20分ごろ出発。
登山口にはマットがある。
他の山域から植物の種子などを
持ち込まないためのもの。
ここで靴底の汚れを落としてから出発。
イワショウブが草原に見頃だ。
今日も下界の気温は35℃だ。
さすがに標高1400mから始まる登山は
夏とはいえ幾分涼しい。
今日、月山まで足を伸ばした理由がそれ。
山には登りたいが樹林帯をムシムシしながら
登るのは遠慮したい。
できればリゾート的に納涼登山がしたい。
スタートの標高が1000m超えとなれば
鳥海山があるが、去年8月は毎週登ったし
途中それなりにきつい。
ならば月山ならどうだと地形図を広げると
牧歌的とも言えるほどになだらかな
等高線をたどって山頂へ
しかも八合目から登れるではないか。
広大な草原を木道を伝って歩く。
駐車場付近は池塘が散りばめられた草原で
弥陀ヶ原だ。
くるりと周回できる散策コースになっている。
池塘はそこかしこで
夏の終わりの空を映す。
なんと。
かき氷やってました。
10分ほどで到着する参籠所。
かなり大きい像なので
てっきり牛かと思って近づいたら
長い耳があった。
月山本宮へ鳥居をくぐって。
この一帯が信仰の山だ。
白装束の入山者が多いのには驚いた。
行く手の山塊の右奥に覗くのが
月山の山頂方面。
タチギボウシもそろそろ終わりかけだ。
登山道は緩やかに石段を登り
振り返ると、草原に池塘がかわいらしい。
エゾシオガマ。
日本固有種、シロバナトウチソウ。
長い信仰の歴史があるからか
登山道は石畳が敷かれている。
歩きやすいかといえば
そうでもない。
よく目立つ三角。
岩がごろごろして
ちょうど良い休憩場所。
ニッコウキスゲがいくつかあった。
ウゴアザミともう一種類
アザミがあるが名前がわからず。
ハクサンイチゲが多い。
岩陰にはダイモンジソウ。
登山道は石畳を。
なだらかだが、結構歩きにくい。
仏生池小屋に到着。
なんと、ソフトクリームをやっていた。
そしてバイオトイレもある。が
使用料100円が必要なので財布を忘れずに。
ソフトクリームもおでんもあるし
左下、なんとAEDもある。
小屋の前にあるのが
仏生池なのだろう。
ハクサンフウロとミヤマアキノキリンソウ。
鳥がいたが、どなただろう。
羽の先がドット柄。
小屋を過ぎると、オモワシ山の山腹を
東側、庄内方面は草原が広がり
オモワシ山のピークを巻いて
稜線をたどってなだらかに歩く。
P1909のピークが見える。
振り返ればオモワシ山。
P1828だ。
業者返し行者返しに差し掛かると
このコース一番の急登となるが、
ほんの数十メートルだ。
なだらかな登山道が続くので
こうしたスパイスがないと
なんだか締まらない。
東側の眺めがいかにも月山。
行者返しを登り切れば
入山者は多く、白装束のグループが
しょっちゅうすれ違うのは月山ならではか。
頭上を数羽の猛禽類が飛び交う。
広げた羽の先に白のラインが見えるほど
近くを旋回して、獲物がいないのか
また高く上がっていった。
真夏に涼しく楽な山歩きがしたいという
その目論見通りのコースである。
登山道わきは
ミヤマリンドウ。
そういえばエゾリンドウだのが見当たらない。
チングルマ。
アザミとハクサンフウロ。
ウツボグサ。
もう終了しているが
ミヤマウスユキソウか
ミネウスユキソウなのだろう。
P1909のピークまで来ると、
西側斜面の展望が良い。
東のなだらかな草原とは一転し
西側は急な斜面となって谷が刻まれる。
侵食跡が山肌を削り草木が剥げている様子が
見られる。その奥には
鶴岡市が霞みながらも展望できた。
月山山頂が見えてきた。
広い稜線に木道をたどる。
ハクサンシャジンは終わりかけ。
雪溶けが遅い山頂付近では
まだチングルマが咲いたばかり。
そしてイワカガミも数株。
途中、特に案内はないのだが
月山山頂への道が分岐する。
さすが修験の山。神社のない、
三角点ピークにはそっけない。
地味ながらもここがピーク。
三角点がある。
山頂からの眺め。
山頂からの眺めその2。
鳥海山も見えるようだが
きょうは雲の中だ。
ハクサンイチゲがとても多い。
マルバシモツケ。
コバイケイソウ。
もう終わりかけているが
今年、ここまでまとまって咲いているのを
見たのははじめてだ。
山頂よりも神社のほうが賑わっている。
4本のコースの合流点でもあるし
信仰の拠点でもあるから
当然といえば当然だろう。
月山神社。
参詣には500円が必要だ。
月山神社は資金不足につき
参詣できなかったので
話のタネに小屋を見てくる。
山頂小屋。コマクサのイラストが
添えられる看板だが
コマクサ、咲くのだろうか。
小屋の玄関。
休憩200円。
トイレは100円。
山頂付近はハクサンフウロが見頃だ。
ヤマハハコも地味に混ざる。
資金不足なので山頂を後にする。
途中でランチを取って
のんびり下山。
ずっと石や岩の上を歩き通しで
足の裏が痛くなってきた。
14時前には下山できそう。
緩やかなコースということもあってか
入山者のなかにはザックを背負って
いない人や、街にいるような格好の人も
少なからず混ざる。
道は整備されているし
途中、営業小屋も二つもあるから
お金さえあれば本当に楽なコースだ。
池塘を眺めながらコーヒー。
涼しいとはいえ、1リットルのスポドリは
全て飲んでしまった。
13時43分、下山終了。
さて、35℃の下界へ戻って
ビールでも飲もうか。
]]>
先週、八幡平周遊した際に
その理由を眺めるためにぶらっと
1時間ほど散歩したのがこちらです。
]]>
雪のない八幡平を一度歩きたいなと思い
週末、蒸ノ湯温泉からの長沼コースを
歩いてきた。
標高差約500m。
登り4時間弱。
八幡平は最も楽に
登ることができる日本百名山、
とも言われるがそれは
アスピーテラインを活用すればの話。
登山コースはいくつもあるので
どうせなら、ビールが美味しくなるような
そんな登り方をしたい。
ーーーーコースタイムーーーー
09:23 蒸ノ湯スタート
09:38 大谷地
10:06 長沼
10:52 ブシ谷地
12:17 草ノ湯分岐(昼ごはん)
13:19 八幡平山頂
13:41 陵雲荘
14:09 蒸ノ湯コース分岐
14:37 田代沼
15:30 アスピーテライン
コースとしては
長沼を経由して雪田草原をめぐる、
長沼コースを登り、山頂に到着。
のち凌雲荘まで足を伸ばし
下山は蒸ノ湯コースを使っての環状ルートに。
出発点となる蒸ノ湯に下りていく途中、
冬の樹氷ツアーのときと同じ標識で記念撮影。
こちらが冬の様子。
冬はうっかりしていると標識にぶつかる。
出発点の蒸ノ湯温泉。
登山口は、露天風呂を突っ切っていく。
混浴もあるが、男女別の露天風呂もある。
オンドル式もある。
入浴の際にはフロントで大人600円を。
露天風呂を抜けると登山口へ。
大振りのアカモノの実がたわわだ。
森のひょっこりはん。
この季節は、イグチ系があちこちに。
コース概要をざっくりと予習に
ちょうどいい看板が。
八幡平は積雪期のイメージしかないので
初登頂に近いような新鮮さがある。
ミズバショウが出迎える登山道は
しばらく緩やかで広い。
15分も歩けば、大谷地だ。
大谷地ではタチギボウシが
花盛り。
写真じゃわかりにくいが、谷地の
縁や奥が紫に染まっていてきれいだ。
木道が谷地の脇をなぞって伸びる。
ビューポイントでは展望しやすいよう
整備がされている。
まったく入山者がいなかったが
手入れはさすが国立公園だけあって
完璧だった。
そして驚いたのがキヌガサソウ。
実がでっかい!
しかも、キヌガサソウがこの界隈、
とても多いのには驚いた。
イメージ的には、辺鄙な山奥へ半日かけて
登ってチラホラとやっと
目にすることができるような花かと思っていた。
フリル付きの紫陽花。
このコースは所々に湿地があって
かなりの種類の植物を見ることができる。
今のシーズン的には花よりも実になっているが
サンカヨウ、キヌガサソウ、ハリブキ、
エンレイソウ、ツクバネソウ、モミジカラマツ。
盛りだくさん。
すでに標高が1100mを超えているので
オオシラビソの大木があちこちにある。
山頂付近のオオシラビソに比べると
はるかに樹高がある。
ここまで高いオオシラビソもなかなか
見ることがないので珍しく見上げながらの森林歩き。
そしてオオシラビソ独特の甘い香りも
漂って、気持ちがいい森。
登るほどに、ブナも混じってきた。
30分ほどで長沼。
沼のほとりにはやたら柱の多い東屋。
雪に潰されないようにしているのだろうか?
雪には大丈夫そうだが、クマが
あちこち齧っていて、雪より
クマのほうが脅威かも。
長沼は名前の通り、南北に長い楕円形。
足元にはまたイグチ系キノコ。
このマット感が好き。
長沼の縁は湿地になっていて
タチギボウシの紫に黄色い花の色彩が
鮮やか。
長沼を過ぎると、下りになって
ブシ谷地へ向かう。
この先、やや急登となって小ピークを
越えていく。
ブシ谷地はこじんまりとした湿原。
小さな湿原はタチギボウシで紫色に。
湿原にはカンバの木が数本生えていて、
いずれ百年もすれば景色が変わっていくのだろう。
ゴロゴロと大きな石が
目立ち始める。
ブシ谷地を過ぎると間も無く
このコース一番の急登になる。
標高差100mほど。
こんな真夏だというのに意外な水量の沢があった。
すっごく冷たい。美味しく喉を潤す。
その沢のすぐ横には枯れ沢。
コースはこの沢をからめて登る。
結構、難所。下りには使いたくないコースかも。
ホソバノキソチドリにしては
白い。どなた?
急登の途中には太いロープが付けられていた。
ここで下ってくるパーティーとスライド。
急登が緩んだところでベンチがあって一息いれる。
登山道にはこんなちっさい実が落ちているが
なんだろう?大きさ1.5センチほど。
コメツガか。
オオシラビソが手前で、
奥がコメツガ。
このコースは、というよりも
八幡平はオオシラビソがとても多いので
ずっとあの甘い、お茶っぽい香りのなかを
登っていく。
なかなかいい。
針葉樹林ならではのフィトンチッドは
癒し効果があるのだ。
樹林を抜けて草原に出た。
間も無く草ノ湯分岐だ。
目指す八幡平は、右側のやや段に
なったテーブル状の山だ。
イワショウブ。
一面がキンコウカ。
草ノ湯分岐。
草ノ湯は温泉が湧いているようだが
そこまでのコースは
ガイドマップを見ると荒れている様子。
ホソバノキソチドリがたくさん。
よく似たトンボソウも。
オオシラビソの樹高もだいぶ低くなった。
エゾシオガマがたくさん。
足元にはモウセンゴケも可憐な花を咲かせている。
トキソウもあった。このコースは
ずいぶんと花が多い。
今日も下界は猛暑らしい。八幡平もさすがに
涼しいとは言い難いが
吹き抜ける風は爽やか。
雪のある季節だけ登っていると
まさか足元にこんなたおやかな
草原があるとは知らなかった。
ワタスゲの揺れる草原と
可愛らしい池塘を眺めながら。
ハクサンフウロもこのあたりから
出てきた。
登山道脇にはチングルマの綿毛も。
そして!
八幡平の山頂からほんの400mほどの
場所なのだが、広大な雪田草原が広がっている。
今はキンコウカが群落しているが
雪解け直後などどんな景色が広がっているか
気になるところ。
樹林帯に入り、笹が刈り払われているところには
モミジカラマツやハクサンボウフウで
白い回廊に。
ちょっと日当たりがよくなれば
ニッコウキスゲ街道に。
池塘の脇をすぎて
あの樹林帯に入ればまもなく
山頂の賑やかな声が聞こえてくる。
山頂〜。
ほとんど観光地。
冬はこんな。
十年近く前の画像だが、
右手前が展望台のデッキ。
展望台デッキ、高くなったのか。
賑やかな山頂を過ぎて陵雲荘へ向かう。
もはや登山道はコンクリートの遊歩道だ。
登山靴などソールの硬い靴ではとても歩きにくい。
ちょうど遊歩道脇に
オオシラビソの倒木があって
紫色の実を間近で観察できた。
ホシガラスが大好物な実なのだそうだ。
エゾリンドウがもう出ている。
山はもう秋支度。
池を見下ろす展望デッキは観光客で賑わっている。
陵雲荘へ下っていく。
ニッコウキスゲとトウゲブキが
鮮やかな夏色を草原に添えていて
爽やかだ。
ちなみに冬はこんな景色。
冬は山頂から直に降りるので
あちらの斜面を陵雲荘めがけて滑り降りる。
昼を過ぎたせいか陵雲荘は
誰もいない。静か。
2月下旬の陵雲荘。
陵雲荘を後にし、再び山頂へ戻って
下山にとりかかる。
下山は蒸ノ湯コースを降りる。
アスピーテラインに並行して下りていく。
冬のルートと重なる部分があるコース。
歩く人はいないが、
刈り払いがしっかりされていて
コースは明瞭。さすが国立公園。
田代沼。アスピーテラインからここに
直接入る登山道もあるので
場合によっては、エスケープポイントに。
冬のコースはここでいつも
休憩してた。何度も通った場所だが
見るのは初めて。
冬はこの一帯は見事な樹氷ゾーンだ。
はじめて夏道をたどったのだが、
このコースは視界もなく、途中から枯れ沢かと
思うほどにガラ場続きとなる。
慣れない人には、とても歩きにくい。
登りで長沼コースを登り、
下山は山頂からバスで蒸ノ湯まで
降りるのが一番おいしいかも。
途中、クロウスゴの実を発見。
熟すととても甘い、山のブルーベリー。
アスピーテラインが見えてきた。
冬の下山シーン。
夏はこんな。
道路だったのね。
知らなかった。
]]>矢留山岳会の6月の会山行は焼石岳。
私、ばりこが当番で東成瀬口からのコースで
募集したところ、みごとに女子ばかり。
これは楽しくなりそうだ。
ーーーーーコースタイムーーーーー
07:45 東成瀬口スタート
08:18 釈迦懺悔分岐
09:16 6合目 与治兵衛
10:00 7合目 柳瀞
10:43 8合目 焼石沼
11:19 9合目 分岐
12:00 焼石岳山頂!
12:40 下山開始
16:20 下山完了
林道は状態もよく、穴ぼこもなくスムーズ。
横手のやまおやぢさんの情報では
昨日の土曜日は、通行止めだったらしい。
駐車場、よもや山菜ハンターらの車で
いっぱいになってはいないかと
心配もしたが、まだ停めるスペースはあった。
7時45分、記念撮影などしてチーム美女、出発。
登山道わきの湿地には
サンショウウオの卵がでかい。
山は夏の緑に色彩を強めつつあり
エゾハルゼミの合唱でにぎやかだ。
途中で最近整備されたすずこやの路と
交差し、大森山の山腹を巻いて進む。
森の中は涼しく、心地よい。
30分ほど歩けば釈迦懺悔。
ここは小ピークを経由するコースと
それを迂回するコースの分岐である。
せっかくなので、景色の良いピークを
拝みに行く。
懺悔前に一息入れていると
単独行の男性が追い越していった。
ピッケルを持っていたので、そんなに
残雪があるのかと、やや不安に。
この時期に登るのは初めてである。
雪はあるだろうが、それほどでもないだろうと
心構えもあまりなくきてしまったわ。
釈迦懺悔。懺悔するほどの勾配でもないが
ここで三界山が展望できる。
日当たりのいい地面には
イワカガミや、ミツバオウレンも。
懺悔がすんだので下る。
下り切ると季節が逆戻りして
カタクリロードがわれわれを出迎えて
女子的テンションがあがる。
この先から、ところどころ残雪が出てくる。
東成瀬コースはとにかく長い。
ゆるやかにだが、長い。
ふたたび小ピークのある広い尾根。
あれが焼石岳だと言い合っていたが
主役はあの奥である。
小ピークを下るとお化けのような
ミズバショウに一同からかわいくないとの
ダメ出しが飛び交う。
女子、容赦ない。
このコースは3回、渡渉がある。
第一の渡渉はこの大岩のある沢。
雪解けシーズンだからさぞかしと
覚悟していたが、まあ飛び石づたいに
渡れそうだ。
ちぇるさんがゴミ袋を
持参していたが、邪魔だったらしく
石を伝って渡り切る。
せっかく渡った沢を再び対岸へ渡る。
2回目の渡渉はやや沢幅も広い。
とうとうと雪解け水を集めて
速い沢ぞいの残雪をトラバース。
チェルさん的にはここが恐怖だったとのこと。
平然として見えていたが。
7合目の柳瀞。
適度なサイズのミズバショウの
湿地に歓声。
コースはこのように残雪だらけ。
ピンクテープが張られているが
落ちていたりする。
帰りのためにわたしも
3箇所ほどテープをつけた。
3回目の渡渉。
ここは流れも速く、水量も多い。
トラテープが張られていた。
矢留女子は泣き言も言わず
がんがん渡る。
だいぶ、三界山が近いてきた。
釈迦懺悔で見たときはだいぶ遠くに
見えてくじけそうだった。
あとからそう言ったら
ほかのメンバーも同意見だったようだ。
オオバキスミレ。
登山口付近にはフイリミヤマスミレも
咲いていた。
ムラサキヤシオが鮮やかだ。
樹木も低くなり、
ようやく焼石岳が見えてきた。
あれま、遠いなあ。
きょうは下山もおなじくらい時間が
かかるだろうから、
そして渡渉も水量が増えるだろうから
山頂につかなくても12時で下山すると
メンバーに伝える。
焼石沼到着〜。
沼もだいぶ雪の下。
時間があれば、沼のほとりまで行きたかったが
山頂到着を最優先することに。
10分ほど小休止。
沼から
1時間もあれば山頂に到着できるだろう。
ハクサンチドリはまだ仕込み中。
シナノキンバイもまだ。
登山道はミヤマキンバイに
黄色く縁取られている。
こちらの山腹には
一面をシラネアオイが覆っていた。
写真じゃよくわからないが・・・
圧巻だった。
もちろん登山道わきにも
シラネアオイの群落。
ミネザクラも見頃。
奥にあるのは三界山。
途中に立派なクマの落し物もあったが、
賑やかな女子チームの前に
出てくるクマもいないだろう。
フデリンドウ?
ミヤマリンドウ?
11時20分、分岐。
あと一息で山頂だ。
この先は、大きな岩が累々と
積み重なった道となる。
チングルマが1箇所、咲いていた。
ユキワリコザクラも、一株。
あんなに遠かった焼石岳の直下である。
きょうは岩手側の山開き。
山頂にはちらほらと人影が見える。
東成瀬コースは静かなもので
我々のほか、あまりいない。
12時ジャスト、山頂!
予定通り到着できて
みなさんこの笑顔。
360度の展望を楽しみ
お昼を楽しんで
30分ほど休憩し、下山とする。
姥石平は雪も消えていて
チングルマなどが咲き始めているとのこと。
まだ早いかなあと諦めながら
下山していると!
キヌガサソウがいらっしゃった!
サンカヨウも。
リュウキンカも。
ミズバショウの
可愛いサイズの子も。
午後の気温に
雪はやわらかくなりステップが
切りやすくなっていた。
案の定、沢は増水。
流れも速い。
まあ転んでもあとは帰るだけだし
怪我もしないだろうと言い合って
渡っていく。
ちぇ、ちぇるさんたら豪快。
午後の森はまた美しく
静かでよい1日。
締めくくりはなぜか、
花の子ルンルンを合唱しての
帰路となった。
]]>
昨年に引き続き、遊学舎さん主催で
登山塾の講師を致します!
6月11日火曜日、
6月18日火曜日、
6月25日火曜日の
いずれも19時〜20時30分に開催。
講座は一回500円とお徳です。
昨年との違いは、ゲスト講師による
さらに深いお話が聴けるところ!
2週目の「滑落からの生還」は
ゲスト講師に医師の橋爪先生を
お招きしております。
残雪期の北アルプスで滑落し、間一髪で
滑落停止し、その後ヘリで収容された
体験をご本人から聞くことができます。
間一髪での停止!というのも
200メートルにも及ぶ滑落中に
諦めずにできる限りの対策をとったために
起こった奇跡のような停止です。
そこで止まらなかったら
その先は、滝でしたから。
橋爪先生が生還した理由とは?
生死を分けた偶然と、
知識をフルに生かした必然を
手に汗握って、お聞きください。
3週目のゲスト講師は
田中誠さん。
森吉山の花図鑑の著者であり
山菜アドバイザー、きのこアドバイザー。
わたしのブログによく登場する
変わり者のT中師匠です。
花図鑑を出版しながらナンですが
根っからの地質屋さんです。
森吉山のなりたちの、スケールが
大きすぎるお話は必聴です。
はるか大昔の森吉山はどんな姿だったのか、
また、森吉一帯はどんなふうにして
できたのか。ロマンあふれ熱気ムンムンの、
森吉山のヤンチャな時代を知れば
登り慣れたあの山に
また違う目線で登りたくなります。
そんなヤンチャすぎる森吉の過去と、
今の森吉がもたらす恵みについても。
山に入ったらのお楽しみを
山菜・きのこアドバイザー目線で
お話していただきます。
どうぞ!乞うご期待を!
そしてぜひぜひ、お越しくださいませ!
ブナの新緑にどっぷりと
シラネアオイにもまだ
咲きはじめたシラネアオイ。
音動岳の群落はまだまだ早いようで
20日前後のよう。
こちらの正面玄関サイトに、フェイスブックページを
設置してみました。
個人アカウントをそのまま表示できるかと思ったら
アカウントページではサイトへの設置ができないようで
それで作ってみたページです。
ブログに書かないような情報、
たとえば今、タケノコラーメン食べてるとか
ユキツバキが咲き始めたよ、とか
湯ノ岱でクマ遭遇なう、的な断片的な
記事をアップしたり、
今後稼働予定のガイド企画のお知らせなど
していきたいと思います。
よろしければ、ぜひいらしてくださいね。
追伸:名称が「test」なのは、試しに作ったら
なかなか名称変更がスムーズにいかないためです。。。
時間がかかるようです。
]]>
宮城県の鬼首にある須金岳へ
大森平から登ってきました!
もう太平洋まで見渡せまして、
素晴らしい山行。
途中の夏道はイワウチワが最盛期。
ずっと続くイワウチワ街道は圧巻でした。
そんなお花に励まされてたどり着くのは
山頂へは夏道がないので
残雪期の今が登るチャンス。
詳細は後日こちらのサイトでアップします!
]]>